2010年5月9「母の日」朝7:00母からのメール
毎年、大切に「原点」を思い出し、
「今」を生きたいと思う。
・・・・・
「20年後のありがとうのために」
母さんは子どもが生まれた時に20年後にこんな人になって欲しいと思って育てました。
20年後に
一人で立って歩いていける人、
すべてに感謝できる人、
すべてに幸せと感じて生きている人…です。
母さん自身は親の愛情をあまり受けないで育ったので、
子供は絶対に幸せにしたいと思いました。
(祖父母の愛情は受けています。母はいいお嫁さんでした。
母は母で私の真似のできない苦労をしています。)
幸せって、これとこれとこれがあったら幸せっていうものではないと思います。
なんにもなくても「ありがとう」って思える人は幸せなんじゃないのかな?
転んでも立って歩いていける人に育てればいいんじゃないのかなと思いました。
小さい時は我慢をいっぱいさせたね。
強い心を育てるためです。
おんぶや抱っこはいっぱいしたよ。
愛情を育むためです。
小さいころからいっぱい歩かせたね。
足腰を鍛えるためです。
強い心を育てるためです。
絵本をいっぱい読んだね。
感受性を育てるためです。
手伝いをいっぱいさせたね。
働く心を育てるためです。
「ありがとう」をいっぱい言わせたね。
感謝の心を育てるためです。
「…さんのおかげだね」と意識して言ったよ。
おかげさまの心を育てるためです。
おやつは手作り、おかずは質素だけど、手をぬいたことはなかったね。
愛情を伝えるためです。
ハレの日とケの日を大切にしてきたね。
感動の心を育てるためです。
知ってる人でもテレビに出る人でも「この人嫌い」とは言わないように気をつけたよ。
子どもは親の言葉「好き=いい、嫌い=ワルイ」と理解するからです。
子どもの前では大人の話はしないようにしたよ。
守らなければならない“子どもの世界”があるからです。
毎年、クリスマスにはサンタさんがプレゼントを届けてくれたね。
毎年、担任の先生に内緒にしててねってお願いしたよ。
夢をもつ大人になって欲しかったからです。
親子劇場やコンサートに連れて行ったね。
本物に触れることが大事だからです。
人の批判やウワサ、ワルクチはしないように気をつけたよ。
言った人も聞いた人も魂がヨゴレるからです。
いっぱい、誉めて育てたね。
自信を持つようになるためです。
お客様をたくさん迎えたね。
たくさんの人生観を学ぶためです。
子ども同士を比べて育てることはしなかったね。
それぞれが素晴らしい人間だからです。
きりがないけど、そうやって小さいことを大切に大切にしてきました。
そうして20年経ったら(実際にはもう少し前から)、
3人の子どもが「こんなふうに育ててくれてありがとう」
と言ってくれるようになりました。
「生まれてきてよかった。生んでくれてありがとう。育ててくれてありがとう。」
そんな言葉をたくさんいただきました。
「生まれてきてよかった!」
そう思える子どもを持つことほど親にとって幸せなことはありません。
親はそれだけで十分幸せです。
飴を欲しがる子どもに飴を与えて「ありがとう」と言われていては、
「20年後のありがとう」はなかったと思います。
「20年後のありがとう」のためには、
親はいっぱいの我慢と努力がいるのです。
3人の子どもたちも「20年後のありがとう」のための子育てをしてくれると信じています。
勇ちゃん、陽ちゃん、俊ちゃんに出会えて父さんも母さんも幸せです。
そして、母にも感謝しています。
母がいなかったら、母さんの思いもなく、3人の幸せもなかったかもしれません。
みんなに心からありがとう。
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