2022.7.25
全日本中学校通信陸上競技大会山口県大会
大会2日目
朝、妻がトウゴに
「緊張してないん?」
と聞くと
「ぜんぜん」
と普通に答えたそうです… 笑
ふつうにワクワクしている様子で
車から下りて競技場に行くときも
遅刻した時の桜木花道のような雰囲気で
鼻歌混じりで歩いていきました… 笑
トウゴはしっかり睡眠も取り体調万全
(私はほぼ一睡もできませんでしたが…汗)
これまで
やるべきことはやってきたので
あとはもう全力を尽くすだけ
練習では、ハードルぎりぎりを攻める
キレッキレの走りに
他のハードル選手たちも思わずガン見… 笑
注)がん-み → がんがん見ることの意
ストイックに攻めすぎて
プロ選手の脚の裏側のアザのように
トウゴも脚の裏側全体がかなり擦り傷に…
ハードリングのスキルだけで
ハードル1台につき0.02秒
ハードル10台で0.2秒を削り出す…
状態はとても良い…
それでも、まだ納得のいかないトウゴは
1人だけ、更にもう1本練習を追加…
丁寧に 丁寧に 整えていく
直前練習でも
キレッキレの走り
そして、とても落ち着いている
共通男子110mH 予選 第2組目
実は
1組目のスタートでフライングが3回
ピストル不具合も重なり
4回のスタートやり直しがありました…
昨日もスターターの間が遅すぎて
フライング続出…
1週間前の県記録会の100m
フライングで一発失格になっているトウゴ
予選で失格になると
全てが水の泡
だから、慎重に…
そういった経緯で
思い切りスタートはできないものの
普通にスタート
ライバルに食らいつきながら
トウゴは自分の走りをしっかりと表現
鋭い走りで差を詰めていき
ライバルと2人で飛び抜け
横一線に
更にそこから
トウゴのキレとスピードが上回り
更に引き離しにかかる
後半加速したトウゴは
その勢いが止まらず
冷静な走りでリード
本来なら10台目のあと
猛ダッシュするところを…
今回はレース前に本人が話していた通り
ラストは抜いて(ペースを落とす)
記録も順位も気にせず
決勝に全てを賭けるため
ゆっくりとゴール
それでも、組1着で決勝へ
余力を残した状態で
最大のライバルに勝つほど
とても調子が良い
高まる興奮を抑え
粛々と決勝の準備へ
決勝が近づくにつれ
集中力を高めていく
淡々と招集を済ませ
落ちついて、準備を進める
直前練習でも
相変わらず、キレッキレの走り
力みもなく 軽やかに走り抜けていく
この大舞台にも怯まず
ギリギリを攻めていく
このレースで勝負するために
透悟はこの846日を頑張ってきた
部活の練習とは別に
毎日のトレーニング・ドリル・ケア…
自分でやると決めて
お菓子やジュースに加え
好物のパンや麺類もあまり口にせず
この日のために…
我らが応援団も 熱い視線を送り
共通男子110mH決勝
トウゴは県選手権と同じく7レーン
(予選の順位を考えると、トップ4人の決勝の並びが前回も今回も不可解で不平等なレーン配置でした… )
この難しい競技で標準記録を突破し
各市の選手権、県の予選を勝ち上がってきた
尊敬すべきファイナリスト8名
トウゴの名前がアナウンスされ
観客席では1番大きな拍手…
トウゴにはもう
ほんとに楽しく走ってほしい
そう願い
祈り
スタートを見守りました…
110mH決勝
トウゴにとって
思いも寄らぬアクシデントが…
スターターがまさかの
今度はめちゃくちゃ早いタイミングで発砲
最悪の事態…
8人のうち、明らかにトウゴ1人
だいぶ遅れてのスタート…
最悪の展開
この日のために
頑張ってきたのに
よりによって
なんでこのタイミングなのか
皆がスタートを切ったあとに
トウゴが遅れてスタート
仕方ない
ここから挽回するしかない
つらいけど
悲しいけど
苦しいけど
悔しいけど
ありえないけど
スタートの大失敗はもう忘れて
今からベストを尽くすしかない
スタブロを強く蹴って
1、2、3、4、5、6、7、8
8歩のすべてを強く蹴って、蹴って、蹴って…
猛ダッシュで後ろ4人に無理やり追いつくが
この遅れはかなり大きく…
この0.5秒の差はとてつもなく大きく…
予想外のピンチの状況でも
トウゴは自分の走りに集中
ハードリングとハードル間で差を詰めいくが
この差が埋まらない…
トウゴの猛追
逃げるライバル
力を振り絞り
更に加速していくトウゴ
意地の加速でスピードを更に上げるトウゴ
9.10台目で更に近づき、グッと差を縮めて
見たこともない必死の形相で
全身のエネルギーを出し切る
鬼気迫る走り…
身体ごと突っ込む凄まじいトルソー
先頭に躍り出るにはあと少し距離が足らず…
トウゴの全身全霊を賭けた戦いが
この瞬間、終わりました…
通信陸上110mH決勝3位入賞 15.85
山口県代表選手として
中国大会出場権獲得
しかし
トウゴは悔しさと辛さしかない…
優勝記録は
トウゴの自己ベストと同じ15.64
正直、この1週間で
その時よりも0.5秒近く速い記録を出す
準備ができていた…
怪我もなく、体調も良く、走りも良く
これまでにないほど万全の状態で
決勝のスタートラインに立てた…
こんな形で 優勝を逃し 記録も出ず
全中の夢が消えるとは…
なかなか現実を受け入れられない様子で
スパイクも脱がず その場をグルグル
呆然と ゆっくり歩き回り…
あらゆる感情が渦巻いて
どん底に突き落とされたような
この世の終わりのような
この現実をどう受け入れたらいいか
想像できない悔しさと悲しみと…
誰も近寄れない暗いオーラで
スパイクを脱ぐ…
市内の別の学校の先生たちからも
励まされていたようだけど…
本当にこれまで頑張ってきたからこそ
そんな簡単に、すぐには
とても消化できない…
でもこれが勝負の世界
勝ちと負けがあるのが競技スポーツの世界
どんなに強くて速くても
上に行けばいくらでも上がいる
ある意味
世界大会の優勝者以外は
全員負けになってしまう
だからといって
どうせどこかでは負けるからといって
競技を諦める理由にはならない
置かれた場所で
自分の花を咲かせられるかどうか
ハードルの神様は
今回は微笑まなかったかもしれないけど…
でも
トウゴの走りは本当に立派だった…
それだけは言える
今回はこういう結果になったけど
透悟の陸上も、人生も、始まったばかり…
傷心のまま
全身から悲しみのオーラが漂い
その後
車の中で
透悟とふたりで
ゆっくりと静かに話しました…
まだ、終わってない
最後の4×100mR決勝
走れなかったメンバーの分も…
そして
ハードルの悔しさを
思う存分ぶつけよう
チームのために
この状況、環境、条件の中で
自分に何ができるか
今できるベストを尽くすこと
どんなときも
最善を尽くすこと
当然、決勝は皆強くて速い選手ばかり…
でも
相手が誰であれ
自分の最高の走りをするだけ
集中を高めて
心を研ぎ澄まして
スタート位置へ
共通男子4×100mR決勝
トウゴの走りで
チームに勢いを…
決勝を走れることに感謝して
もう、誰にも負けない
ゾーンに入った 穏やかな表情
まさに
″ 玲瓏 ″
スタートの号砲と同時に一気に加速
力強いトウゴの走りは
前の選手をどんどん詰めていき
後ろの選手を引き離していき
目を見張る爆走で
決勝でも1走の中で一番速く
誰よりも速く
後続に差を広げて 一番でバトントス
最高の走り、最高の形で
バトンをチームメイトへ渡しました
あとはチームメイトに託して…
そして
2.3走の必死の走りと、4走エースの逆転劇で
先頭まであと0.11秒に迫ったが…
4×100mR 決勝 堂々の第2位‼︎‼︎
昨日と同じ4人中4人のメンバーで
4人の本当に素晴らしい走りで
チーム新記録を大幅に更新‼︎
そして
本当に残念すぎだけど
あと、わずか0.11秒で全国大会出場でした…
ハードルも、リレーも
透悟の走りは
本当に本当に立派でした…
これで
通信陸上は終わりました…
小学からの陸上仲間4人だけで
本当に良く戦った…
全国までめちゃくちゃ惜しかったけど
4×100mR準優勝は
堂々と胸を張れる立派な結果‼︎
仲間と掴んだ結果で
爽やかな笑顔に
そして、、、
あらためて
透悟は
中国中学陸上競技選手権大会出場決定‼︎
トウゴにとっては不本意な結果で
悔しさしかないけれど…
更に上のステージのチャンスを
トウゴ自身の走りで掴んだのだから
それでも、賞状も写真も嫌がるトウゴは
しぶしぶ撮影に応じて… 苦笑
「中国大会で入賞したら
ユニフォームで写真撮ってもいいよ」
と、相変わらずのオレ様発言… 笑
今回の悔しさは消えないけど
終わったことは仕方ない
前を向いて
また進んでいく
落ち込むだけ落ち込んで
悲しむだけ悲しんで
今はすでに
中国大会で
今回負けたライバル2人に必ず勝ち
上位入賞することを目標に
歩み始めました…
そして
今度こそ、全国の切符を掴む…
U16代表選考で必ず優勝し
ジュニアオリンピック陸上の代表になること
もう、ハードルで誰にも負けたくない… と。
今回負けたからこそ
だからこそ
これからのトウゴの進化が
トウゴの走りが楽しみ…
過去と未来のことばかりを考え、気にして、悩む大人が大勢いる中、
トウゴはいつも
今を生きている
だからからか
これまでもらった大量の賞状やトロフィーや盾とか… そういうものにあまり興味がなく
トウゴだけでなくユキちゃんたちも
家の掃除の時とかに
トロフィーや盾、賞状を持ってきて
「これ捨てていい?」
と普通に聞いてくる… 笑
で、妻は妻で
「いらんのやったら
(捨てて)いいんやない」
と答える始末… 笑
でも、そのほうがいい
過去の栄光を飾ってても
人生に良いことなんてない
過去にしがみついてしまったら
本当に良くないと思う
その時その時を
今を、生きる
ってほんとに大事だなぁ…と
ただの紙切れ1枚に囚われず翻弄されず
スマホやシステムや教育や世間などに
踊らされず束縛されず
子どもたちには
身体や家族や自然など
確かなものを
本当に大切なことを
失ったらいけないもの
手を離したらいけないものを
しっかりと抱きしめて
モノや感情はどんどん手放して
自由な心を開け渡さぬよう
奴隷にならぬよう
命を大切に扱ってほしいなと…
今回は珍しく
ハルキ&ヒロトも応援に駆けつけました♪
ヤマムラファイブの挑戦
そして
透悟物語、つづく…
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