旗幟鮮明



9月

透悟陸上物語2024 秋シーズン開幕





さっき更新した「2024夏」↓ の続き



《県大会編》

障害パート(ハードル陣)は
(あくまで県内では)部内のレベルが高く
競争が激しい中で

なんとか部内選考をクリアし、
怪我なく、無事に
県大会のスタートラインに立てたこと
1年半もの長きに渡った暗黒の悔しい日々
その思いを爆発させるチャンスを得たこと

出場できるのは当たり前ではなく
本当にありがたいこと…
何度も

心折れそうになりながらも

腐らずに




長い日々を耐えてきた



子も、親も…

僅かにある貴重な練習オフ日も

個人特訓を積み重ねて…
なんとかギリギリ勝負できそうなところまで
近づいてきた…
 〝 気持ち ″



そこは、かなりある






腸腰筋の痛みも気になるけど…
それより

大きなミスは許されない本番のレースで

今この状態で

どんな走りができるか…






第69回 山口県高等学校新人陸上競技大会 兼 第33回 中国高等学校新人陸上競技対校選手権大会山口県予選会

男子110mH 予選 2組目 7レーン  2.7


スタートから思いきり良く突っ込み

過去最高のスピード感とハードリングで
昨シーズンと今シーズンの
同学年の県No.1選手に引けを取らない走り
前半は僅かにリードし、中盤は横一線
中盤、かなりハードルにぶつけて減速

後半リズムを崩す…
最後で離されてしまい…
惜しくも、組2着でゴール

(相手は全体トップ通過)



TOGOは全体4位通過で、無事に決勝へ
内顆を思い切りぶつけ、打撲と出血と青痣
珍しく、痛みでうずくまる…









(そして、その後が本当に大変だった… )


 

予選が終わったあと

話を聞くと

予選の時、スタート前から両脚(腸腰筋)が攣る感じで脚全体が動かず、後半は脚が全然ダメだったと…




歩くと痙攣する、という最悪の事態…





決勝までの短い時間


車内で、腰をかがめて、大人2人
夫婦で片脚ずつを担当しマッサージを


そして、時間の許す限り
両方の腸腰筋を、腹部の方から奥底を指圧し呼吸法で緩めて

   

とにかく

中腰の姿勢で重たい脚を抱え

腰は痛いし疲れるし汗は大量に流れてくるし

喉乾くけど水飲む暇なく

アップする時間さえ惜しく

招集時間ギリギリまでマッサージ




マッサージ中、TOGOは 

「なんで今なん… 」 と、何度もつぶやき

終始、苛立ちを抑えられず…




(こんな大事なタイミングで… )




時間もなく
走ると脚が痙攣してしまうので…

結局、
まともなアップはできないまま決勝へ









〝レース中に痙攣して転倒や怪我”
 ということのないように

まずそのことを祈って


そして
できることなら
叶うことなら

なんとか3位以内に入って中国大会に…





しかし

仮に脚が万全で
ベストパフォーマンスを発揮できたとしても

上位3名の選手の記録と予選での走りは
皆、TOGOよりも速く
今のところ実力差があり、少し離れている…
  

特に、陸上の短距離種目は0.01秒でもベスト更新が嬉しく、0.10秒詰めるのが大変な競技


順当にいけば、おそらく4位…


痙攣せず最後まで無事に走れたとしても
決勝で4位の可能性は高く…

そうなると

いくらここまである程度伸びてきたとは言え
本人の目指す世界とはかけ離れすぎていて

またこの先6ヶ月間
これまでのような
暗黒の生活が始まりかねない…


本人も
そして私たちも
正直、精神が持たない…



そういった背景はあるけど

勝負の世界は残酷で厳しい

勝者がいれば
かならず敗者がいる


見守るしか、祈るしか、できない…






110mH 決勝     TOGOの5レーン 

(ジョウロやバケツは無いようで
1人だけマイペットボトル持参で水かける…w)


ここまできたら
親がしてあげられることは何もない


本番に強い透悟を信じるだけ


ただ祈るだけ

いつもは一番最後に直前練習を終えるのに
珍しく、真っ先に走り終えて
先頭でスタート位置へ
はっきり言って今回ばかりは

身体の状態には、てんで期待できない



仕方なく

最後は〝気持ち″ に賭ける、しかない



110mH 決勝


第5レーン  TOGO    
不利な状況ながら…     堂々たるや
存在感と貫禄は充分
会場に響き渡る「トウゴ〜〜‼︎‼︎」 の
大歓声、大声援を浴び
過去最高のベストパフォーマンスを発揮して
強敵のライバルたち、3強を倒すべく
ここまできたら強い意志と気持ちで
真っ向勝負
号砲とともに飛び出し
ギリギリを鋭く突っ込む激しいトップ争い
1台目、2台目ともに僅差でTOGOが先頭!
3台目以降、トップ4人がほぼ横一線!
先頭争いは4人とも予選よりキレのある
速い走りで接戦‼︎‼︎
TOGOはかなりハードルにぶつけながら
減速してるものの
ハードル間のスプリント力でカバーし粘る…
後半

透悟の鬼気迫る走りで
意地と執念を感じる走りで
格上のライバルたちの前へ…
〝 勝利への意志 ″
見事、決勝2位表彰台‼︎‼︎


しかも、
予選から一気に0.63秒も縮める快走で
またもや大幅に自己ベスト更新‼︎‼︎


そして、
今回の目標だった、中国大会出場決定‼︎‼︎










本当に苦しい時期を経て、、、



(まだまだだけど、でも、それでも、)

少なくとも
県内では充分勝負できるレベルまで
どん底から這い上がってきて

そして、ようやく(遅ればせながら)
中国地区の強豪選手ら相手に
挑戦できるところまできた…





(反抗期で
 父子関係も微妙(だった)中でも…
 ゴール後、再会すると
 TOGOは笑顔で私にグータッチしようと
 右腕を伸ばしてきて

 でも こちらとて
 グータッチどころでおさまるはずなく
 ジャンピングハグして抱きついて
 大人気なく
 喜びと感動を爆発させてしまった
 というのはここだけの話…   笑)







高校陸上で、初めての表彰式





TOGOだけ不在





放送で呼ばれるも

どこを探しても現れず、、、




裸で、着替えながら、表彰台に登場…    苦笑


今回、本人は優勝だけを狙っていたようで…
一番高い場所ではない結果に
悔しさで浮かない表情…






とは言え、それでも


期待され、夢を胸に抱き、スポーツ推薦で
強豪高校に入学したにもかかわらず
入部以来、この1年半、期待とは裏腹に
ここまでほぼ日陰を歩んできた…

そんなTOGOにとって
今回、初めての表彰台
大きな故障をせず
今シーズン全ての大会に出場し
ほぼ全ての大会で
毎回、自己ベストを更新し続けて

本人の日々の努力と周りのサポートで
ここまで這い上がって来れたこと
その事実を
ちゃんと素直に受け入れて
「自信」と「感謝」を深めて





でもやっぱり

悔しさのほうが大きくて



表彰式のあいだ中ずっと
遠くの空ばかり見つめて
「こんなところで…」

「こんな走りで…」

そういう思い
空気が漂っているような…




目標が高いことや
結果や現状に満足しないことは
アスリートとしては重要な資質


TOGOはそれをしっかり持っている


ただ、それだけだと

いつまでたってもどこまでいっても
満足できないし自分を認められない
悔しさと苦しさしか残らない


高い目標、高い意識で
競技生活に取り組み続けるためにも

一つ一つの結果に対して
慢心ではなく自身を承認し
受け入れ、味わうこと

そしてまた次の
自分自身の目指す山頂に向かって
コツコツと、誠実に道を歩むこと

競技ができていることへの
環境や人への感謝の気持ちを深めていくこと








今時点での景色がどうであれ

〝どこに向かって進んでいくのか”

TOGOはブレずにハッキリしている


まさに、〝 旗幟鮮明 ”







そういう意味でも
遅ればせながら
ようやく

透悟の高校陸上での〝 逆襲の狼煙 ” が上がった

と、感じてます…







メンバー皆で勝ち取った総合優勝杯
全てを賭けて
陸上に打ち込むチームの仲間と
厳しい環境で切磋琢磨しながら

更なる飛躍を…

To be continued. 


















追伸: おまけ
ヘトヘトで帰宅…
お菓子や砂糖、果物、一切辞めていて

大会が終わるまではと
お預けしていた誕生日のお祝い

それさえもできずに…   
 


yamamura yusuke BLOG

5児の子育てなど山村勇介の 日常を綴ったプライベート中心の日記 「幸せな心と身体の健康づくり」 ウェルネスクリエイター wellness creator コンディショニングトレーナー  スポーツパフォーマンス / S&Cコーチ 心理カウンセリング / コーチング 経営/講演/執筆/健康教育